【治療家向け】LIPUSの使い方|当て方・固定・説明のコツ

LIPUSの使い方 柔整・鍼灸・ATその他専門的観点の記事
LIPUSの使い方

こんにちは、治療家Zです。

治療家の方向けに、今日は 「LIPUSの使い方」 を、できるだけ“現場目線”でまとめます。

LIPUSって、機械の操作自体はシンプルなんですが…
実は結果の差が出るのは 当て方(位置)と固定、そして継続 のところ。

「なんとなく当ててるけど、これでいいのかな」
「毎回ちょっと位置がズレてる気がする」
「患者さんが続けられない」
そんなモヤモヤがある人ほど、この記事が役に立つはずです。

※本記事は一般的な情報です。
適応判断や注意点は、医師の診断・指示、そしてお使いの機器の取扱説明書に従ってください。


まず大事なこと:LIPUSは“上手さ”より“再現性”で差が出る

LIPUSは、1回の派手な施術でどうこう…というより、
「毎回、同じ条件で、きちんと刺激を入れ続ける」 ことで力を発揮しやすいタイプ。

だからこそ、

  • 位置が毎回ズレる
  • ジェルが足りない日がある
  • 固定が甘くて滑る
  • 説明が曖昧で、継続率が落ちる

ここを整えるだけで、現場はかなり楽になります。


✅ 写真①:LIPUS機器(1台目)

LIPUS機器(院内で使用している1台目)
  • 当院で使用しているLIPUS。操作は簡単ですが「当て方」と「固定」が大事です。

✅ 写真②:LIPUS機器(2台目)

LIPUS機器(2台運用)
  • 2台あると、予約集中やトラブル時も“継続を止めない”運用ができます。

✅ 写真③:プローブとジェル

LIPUSのプローブと超音波ジェル
ジェルの厚みは5mm以上は欲しいです
  • ジェル量が少ないと、ここで損をします。

LIPUSの当て方:照射位置は「なんとなく」から卒業しよう

ここが一番大事です。
“よくある失敗”は、痛い場所に合わせすぎてしまうこと。

1)まず「骨折部位の情報」を曖昧にしない

  • どの骨の、どの高さなのか
  • 医師の診断情報や画像情報の範囲で把握できるか

痛みはあくまでヒント。

痛い=そこが骨折部位とは限りません。

2)当てやすい側(プローブ面がしっかり当たること)を優先する

ポイントはシンプルで、

  • プローブ面がしっかりと当たる(隙間が無い)
  • 骨折部との距離が短い
  • 毎回同じにできる

この条件を優先します。
現場では“完璧な理屈”より、“毎日同じ条件”のほうが強いです。

✅ 写真④:照射位置のマーキング例

LIPUS照射位置のマーキング、これは肘ですが、本当は油性ペン等で印をつけると良い
  • 位置がズレないだけで、超音波を当てる時に本当に楽になります。

固定が9割:ズレるなら「技術」じゃなく「仕組み」で解決

LIPUSでよくあるのが、

  • 当ててる途中に滑る
  • 角度が変わる
  • 押さえる圧が毎回違う
  • 患者さんが自己管理で迷子になる

これ、固定を仕組みにすると解決しやすいです。

固定をして手放しでLIPUSを実施するときのコツ

  • 包帯やサポーターで“置ける形”にする
  • “押さえる”のではなく、“ズレない状態を作る”
  • 位置が決まったら、固定方法もテンプレ化する

ジェル量で損しない(地味だけど超重要)

ジェルって、軽く見られがちなんですが…
少ないと 空気が混ざって伝達が落ちやすいし、
多すぎると 滑って位置がズレます。

私のおすすめ

  • “滑らず空気が入らない量”を一度決めて
  • 以後は 毎回その量に揃える

ここだけでも「ムラ」が減ります。


継続してもらう説明テンプレ(そのまま使ってもOKです)

患者さんが続かないときって、大体の場合は…

  • なぜ必要か分からない
  • やり方が不安
  • “週2で20分以上”が生活に入っていない

このどれかです。

なので、説明は長くせず、短く・安心感を添えてが正解。

例:説明テンプレ

「骨折に対する超音波は、毎日同じ条件で刺激を入れることで、骨がくっつく流れを後押しする考え方です。
1日最低でも20分だけなので、できれば“やる時間”を決めて習慣にしましょう。
位置がズレると効果が出にくいので、ここ(マーキング)に当てます。違和感が強いときはお申し付けください。」

“断定しない”のに、ちゃんと前向き。
これがいちばん信頼されます。


よくある失敗と、すぐできる対策(FAQ)

Q1. 痛いところに当てればいい?

A. 痛みはヒントですが、骨折部位と一致しないこともあるので、情報をもとに位置を決めて「再現性」を優先します。

Q2. 当て方が日によってバラつく…

A. だいたい原因は「固定」か「マーキング不足」です。
技術で頑張るより、仕組み化が早いです。

Q3. 継続できない人が多い…

A. “やる時間を固定する”提案が効きます。
例えば「毎週月曜日・金曜日の午前中に20分だけやりましょう。」という生活動線に乗せると続きます。


まとめ:LIPUSの使い方は、3つ整えるだけで強くなる

最後に、ここだけ覚えておけばOKです。

  • 照射位置:曖昧にせず、毎回同じに
  • 固定:ズレるなら仕組みで解決
  • 継続:説明は短く、習慣化の提案まで

この3つが揃うと、現場のストレスが減って、結果も安定しやすくなります。


こちらもご参考にしてください。

この記事を書いた人

臨床20年の柔道整復師 × 法律家(学習中)|身体と暮らしを守る専門家

はじめまして、治療家Zと申します。 柔道整復師(国家資格)として開業し、十数年。これまでの20年間で延べ6万人以上(①ヶ月300人程なので、合っていると思います)の患者様の治療に携わってきました。

現場で多くの「痛み」と向き合う中で痛感したのは、「正しい医療知識」と「生活を守る法律知識」の両方がなければ、本当の意味で患者様の不安を取り除くことはできないということです。

そのため、臨床の傍ら法務の学習も進め、2025年には宅地建物取引士試験に合格。現在は2026年の行政書士試験合格を目指し、日々研鑽を積んでいます。

このブログでは、単なる健康情報の発信にとどまらず、解剖学・生理学等に基づいた「確かな医療知識」と、薬機法や関連法規を遵守した「信頼できる情報」を、柔整と法務のダブル視点からお届けします。

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